整理収納の現場から〜シングルシルバーに必要なこと〜
こんにちは、名古屋の整理収納アドバイザー、くらしの取扱説明書の瀬尾さちこです。
最近、シニア世代の方のお宅によくお伺いしています。
奥様を亡くされて、お独りでお住まいの男性のお宅。
実は、以前から整理収納アドバイザ—の間で都市伝説的に広まっているお話しが
ありました。
整理収納アドバイザ—が男性お独りでお住まいのお宅にお伺いして、乱暴された
というケースがあると・・・。
なので、男性お独りのお宅のお仕事は受けるべきではない。
でも、実際にお伺いしてみると、そんなことは決してないと私は思っています。
お客様とは、信頼関係で結ばれていますから。
シニア世代の整理収納は、「終活(生前整理)」や「老前整理」、また「遺品整理」
なんて言うことがよく話題に上ります。
●終活(生前整理)とは、いつかこの世を後にするときに向けて、残されるご家族の
ために身辺を整理し、遺品や財産の内容を明らかにしておくこと。
●老前整理とは、老いる前に不要なものを処分して、過ごしやすい環境をつくること。
●遺品整理とは、残されたご家族が亡くなった方の残したモノを整理(処分)すること。
このどれも間違ってはいないし、必要なことだとは思うのですが、実際にシングルシニア
の方のお宅に伺っていると、こんな風にキッチリと定義できるものではないし、求めて
くださっていること、必要なこともちょっと違うんじゃないかと感じてます。
生前、奥様がしっかりとお家の中を管理されていらっしゃったお宅では、ご主人だけに
なられると、どこに何があるのかがわからなくなってしまいます。
まずは、そんなお家の中のモノをちゃんと把握して、ご自身が使いやすいように収納を
一から作りなおして行く必要がでてきます。
布団などは、カバーをご自身で掛けることができずに、困られていることも。
この過程で、場合によっては不要なものが出て来て、老前整理は生前整理のようなこと
をされることもあります。
(シングルシニアの方の中には、こういったことを家事代行の方やヘルパーさんにご依頼されているケースも
あるようですが、作業された痕跡を拝見するとこういった業者さんは収納がちょっと苦手なようです。)
お家の中を見直して行くうちに、向き合って行くことになる遺品。
これを処分することが本当に必要なのか、本当にできるのかと言うと、私は処分しなく
てもいいし、できるようになるまでには相当な時間が必要になるのではと思っています。
まずは、遺品を確認しながら、亡くなった方が幸せな時間をすごされていたことを感じて
行くことが必要なんじゃないかって。
お子さんやお孫さんがいらっしゃったとしても、大切な人を亡くしてお独りで生きていく
のは、そんなにラクなことではないんですよね。
大切な人が残してくださったものが、生きていくための大きな力になってくれる。
そんなこともあるんじゃないかと、思うんです。
そしてなにより、求めて頂いていることは、話しをする相手。
そこなのではないかと、感じています。
シングルシニアの方との整理収納作業は、私にとっても優しい時間です。
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